美学

 

 

悲しみは目には映らない

こころで感じるもの

ゆえにその悲しみは分かりえず

悲しみは

こころを使わずしては描けない

 


あの「花」が美しいのは

秘めているから

 

この世の理に疑問を抱きながら耐えることで

品格を貫き 

 

どんな理不尽なことにも目を瞑る

 

一番の願望を口にすることなく

 

孤独に耐え

 

内側に包み込み

 

誰にも晒さないことで

 

しなやかな美しさを

 

こころの中で流した涙が

瑞瑞しさとなって花を潤いで満たし

憂いという美を得る

 

すべてをわかりやすいものにはしたくない

 

わかっていることをわかり難く

見えるものを見え難く

 

考え、巡らせ、感じ

そうして余韻の中で

湧き上がり

気づき

出逢える美しさ


誰もそこへ行こうとしない

 

誰も引き出す術を知らない

 

美学


孤独を貫き

一番の願望は

一番伝えたいことは

口をつぐむ

 

美しいままで

 

どこまでも気高く

 

どこまでも魅了し

 

秘めたままで…

 

 

 

 

 

 

涙が枯れ

 

独り

 

朽ちてゆく