表現者たち

詩は魂の歌
こころの中の何万という活字の群れにこころをのせる
活字の群れに光を纏わせる

 

詩は書かれた時に誕生するのではない
他者に読まれる事によって本当の意味で詩となる

 

問いに深く交わろうとする時
文字を越えた内なる何かが呼び覚まされる

 

困難に直面した時に人が藁をも掴む思いで探すのは「コトバ」である
「コトバ」には無数の姿がある

 

涙は必ずしも頬を伝うとは限らない
悲しみが極まった時、涙が枯れることがある
悲しみは目に映らない
こころでなら受け止められる

 

黙って寄り添う沈黙の行為も「コトバ」である
大切な人が教えてくれた

 

 

この世界にはどんな華美や華麗といった美も敵わない美が存在する
懸命に生きるものが放つ美

 

それはこころで感じる美しさ

 

懸命に生きるものはこころを開く
こころを開くとは他者に迎合するのではない
自らの非力を受け入れ、露呈しつつ、自分の未知なる豊潤な可能性の開花を
変貌を目撃すること


表現者たちよ
どうかその内なるこころを晒す勇気を
表現者たちよ
どうかその「コトバ」を形に


誰かがあなたの「コトバ」を待っている

 

 

 

コトバには無数の姿がある。画家にとっては色と線が、音楽家には旋律が、彫刻家には形が、宗教家には沈黙が最も雄弁なコトバになる
                    
             ー井筒俊彦